INTERN SHIP

山の未来に携わる、多くの経験と実績をもつ老舗店

林業/しごと型

有限会社 阿南忍製材所 

林業/しごと型 〒878-0023 竹田市大字君ヶ園529-1

2024年7月12日 公開

幅広い事業を展開し、時代のニーズに応える

昭和49年に設立した有限会社阿南忍製材所。竹田市を拠点に木材の製材から、山林・立木の買取や伐採・運搬・植林と幅広い事業を展開し、これまで多くの実績を培ってきました。「安全・安心・満足」を経営理念に、お客様の満足を第一に考える老舗店です。代表の阿南誠治さんは「私たちの産業には、森の管理という環境的な整備の一環が含まれている。恩恵を持って木を切らしてもらい、森林資源のサイクルを循環させるために植栽する。後世に受け継がれていく山、森づくり。その言葉に尽きる。」と仰います。大分県の林業産業は全国の中でもトップに位置し、年々生産率も上がっています。木の資源の有効活用として二次的な事業も展開し、新たに薪ストーブ用の薪販売も始めました。阿南忍製材所は、これからも時代の流れのニーズに応える会社をめざします。

 

代表取締役の阿南誠治さん、とも子さん

40歳からはじめる林業の世界、勉強と実践の日々

長野県出身の水原忍(みずはら しのぶ)さん。竹田市出身の奥様との結婚を機に移住し、阿南忍製材所に入社しました。現在41歳の水原さんは、それまで全く異なる業種に勤務され、林業の世界へ転職されました。入社2年目を迎える水原さんに、この仕事の魅力を伺いました。

 

― 入社した経緯を教えてください。
きっかけは、妻が社長の娘さんだったことです。そういうこともあって、社長に誘っていただき、初めてこの仕事に就きました。それまでは、愛知県で車や部品等を作る工場に15年ほど勤めていました。妻が「生まれ育った竹田で子育てしたい」という想いがあり、私も3人兄弟の一番下で両親の理解も得られたので竹田に来ることになりました。社名の”阿南忍(あなんしのぶ)”は創業者の曽祖父の名前なのですが、偶然にも私と同じ名前で驚きました。妻も驚いたらしく、今となっては「覚えやすくて、親しみやすかった」と話しています(笑)。

 

― 未経験で仕事を始めるにあたり、資格など取得されましたか?
重機の免許や資格取得は、会社の補助で講習を受けさせてもらっています。建築関係もそうですが、山林関係も無資格で従事することは出来ないので、資格を取って実践しながら経験を積んで成り立っていく仕事です。大分県が移住者や新規林業を始めたい方に向けて〈林業アカデミー〉という研修制度もあるのですが、私が受けているのは、〈緑の雇用〉という、3年間かけて林業作業士のキャリアアップを支援する制度です。年次ごとにステップアップ研修があり、今は2年目の講習を受けている最中です。

 

木の魅力を再発見する、やりがいのある仕事

― 現在の業務内容について教えてください。
当社はさまざまな業務をしていて毎日いろんな作業をしているのですが、主に担当しているのは走行集材です。木を捌いたものを運搬車に積み込み、それを山から下して、トラックに積める場所まで運びます。現在切っている木は、戦後に植林されている木で、伐期する時期になっています。

 

― 一般的に危険な仕事というイメージもありますが、安全確保はどうされていますか?
第一は、自分の身を守ることです。ヘルメット、グローブなど着用する決まりもあり、主に重機に乗ることが多いのですが、そうなると木を振り回したり、周りに危険性があるので安全確認しながら進めています。昔の人はどこにでも木を植えていて、そうやって森ができていくわけですが。この木を伐りに行くまでの道中にどうやって道をつくるかとか、作業道を通すにしても手順を踏まないと事故に繋がるので、そこは先輩方に教わりながら、日々のスキルをつけていくしかない。竹田の地形は起伏に富んで同じ地形はないですから、山の形に応じて作業を進めていく。そこが経験値になっていくのだと思います。

 

― この仕事の魅力を教えてください。
私は自然が好きな方なので、自然の中で仕事ができることですね。この仕事に就いてから、もの凄くやりがいを感じています。木を出すという作業から始まって、生活の部分で木が溢れているところに流通しているのを見ると、その木を自分たちが出してるんだなと。家でも家具でも、”こういう木はどういう人たちが出してるんだろう”って、今までと考え方が変わりました。その仕事に自分が携わってるっていう魅力があります。

 

竹田で出会えた、理想の職場と穏やかな家族との暮らし

― この会社の好きなところを教えてください。
この会社の強みでいうと、仕事のスピードです。自分が思うよりも、すごく速いペースで山の中に入って作業していくので、やっぱり圧倒されるところがあるんですよね。そういうところを見ると、凄い会社だなと感じます。先輩の方々が進めていってくれるんですけど、その後に続いて、私たちが後を追うような感じで作業をしていきます。何ていうか、どんどん山の風景が変わってくるので、そういうところが凄い力だなって感じますね。

 

― 家族の時間と仕事の両立や、移住して感じた竹田の良さはありますか?
昨年娘が生まれまして、基本的に日曜日が休みなんですけど、山仕事は天候に左右されるので雨天時は休みになったりします。そういう時は家族でどこかに行ったりできるので、雨は降っていますが(笑)。問題なく過ごしています。地元の長野も結構田舎の方だったので、竹田での暮らしは全然違和感もなくて、住みやすいですね。静かなところだし、景色もいいので。そこまでごちゃごちゃはしていないので、街中も分かりやすくて覚えやすかったですね。

 

職人として技術を上げることが、自分の財産になる

水原さんは入社2年目とは思えないほど凛々しい職人のお顔をされ、この仕事への充実ぶりが伺えます。取材日は晴天で作業日和、運搬担当の水原さんがいないと現場が回らないと、取材後に急いで現場に帰っていかれました。水原さんを送り出す際に、「頼むね。慌てんでいいけん」という阿南社長の温かい声がけが印象的でした。
阿南忍製材所は経験の浅いスタッフからベテラン、女性スタッフまで幅広く在籍し、皆家族のように楽しく働いています。バリバリ現場で働いている水原さんの姿から、職人を育てる環境が充実していることが垣間見えました。

 

― 最後に、社会人インターンシップ参加者へメッセージをお願いします。
職人の世界なので、自分の技術を上げていくことが自分の財産になる。そこには凄く魅力があります。資格も大事なんですけど、先輩方と一緒に働き、技術を盗んで自分の身に吸収すれば拡がるんじゃないかと、大きく感じるところではありますね。技術を身につけることに興味があるのであれば、自分の中でプラスになっていく仕事だと思います。

 

有限会社 阿南忍製材所 

業種林業/しごと型
所在地 〒878-0023 竹田市大字君ヶ園529-1
TEL0974-70-2067
FAX0974-70-2067
HPhttps://www.ananshinobu-seizaisyo.com/
募集職種林業作業員
雇用形態正社員
給与など月給22万円~
仕事内容チェーンソーによる木材伐採作業、業機械の運転、材の運搬や機材の運送等
※林内作業車、ユンボ等を使用し作業を行います。未経験者も丁寧に指導します。
※入社後、林業に必要な資格の取得が可能です。(費用は会社負担)
お問合せ